キャリアの神様

初任給の平均っていくら?学歴別の金額や産業別のランキング

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初任給ってどれくらいもらえるの?
志望する就職先は平均よりもいいんだろうか?

就活生であれば、自分がこの先もらうであろう給料がどのくらいなのか知りたいですよね。

この記事を読めば、初任給の基本的な意味やデータに加え、どのように捉えるかについても理解できるでしょう。

1.初任給とは

1-1.初任給の意味

まずは正しい言葉の意味を確認しましょう。

初任給とは?

初任給 :社会人1年目の人が最初に受け取る給与
基本給 :最低限保証されている受け取り額
諸手当 :残業手当、家族手当など、給料の1割ほどを占める

なお、初任給は一般的な給与と同じく、「基本給」と「諸手当」の合計金額です。

また、初任給の額は1ヶ月分とは限らず、その会社の締め日によって初月分の給料が安い場合もあります。

1-2.初任給と手取り

給料の話をすると大抵の場合「手取り」という言葉が出てきます。まずはその意味を確認します。

よく聞く言葉の意味

手取り :給料から保険料や税金を差し引いて最終的に受取り者が自由に使える
→金額は額面給与の8割ほどになる。

額面給与:引かれる前の給料(基本給+諸手当)

初任給の場合もいくらか引かれる分があり、手取りでいくらなのかを把握する必要があります。

初めは引かれる項目が少ないですが、社会人歴を重ねるとともに少しづつ額面給与から引かれる項目が増えていきます

額面給与から引かれる項目とその割合、金額の例をリストにまとめました。

<初任給> 一人暮らし月収21万の場合(初月)

引かれる項目 引かれる割合 引かれる金額
雇用保険料
✔︎
給与の0.3% 630円
所得税 額面給与から社会保険料等
(✔︎のついたもの)を差し引いた額を源泉徴収額表に当てはめて算出
5,130円

初任給の手取り →  204,240円

<2ヶ月目以降> 一人暮らし月収21万の場合(2ヶ月目)

引かれる項目 引かれる割合 引かれる金額
厚生年金保険料
✔︎
給与の9.901% 20,790円
健康保険料
✔︎
会社で入っている健康保険組合による。額面給与の4〜6% 10,170円(ある保険組合を想定して計算)

2ヶ月目の手取り →  174,430円 (このとき所得税は3,980円)

<2年目(13ヶ月目)以降> 一人暮らし月収21万円の場合(13ヶ月目)

引かれる項目 引かれる割合 引かれる金額
住民税 年収の10%+均等割ー調整控除  9,408円

均等割・・・自治体によるが5,000円ほど
調整控除・・・税によって税額を安くする制度が色々あり、その中で出てきた歪みを調整するもの

13ヶ月目の手取り →  165,022円

本来、税金の額を決める細かな条件がたくさんあり、それによって税額が上下します。

また、正確に出そうとすると計算が多くて時間がかかるので、計算サイトを使えば瞬時に知りたい金額がわかります。

給与手取り計算

2.初任給の平均は21万200円

厚生労働省の資料によると、令和元年の大卒の初任給平均額は21万200円でした

厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査結果を参考に、学歴・男女別の初任給の平均を見てみましょう。

最終学歴 初任給額(男性) 初任給額(女性)
大学修士課程修了 23万9,000円 23万8,300円
大学卒 21万2,800円 20万6,900円
高専・短大卒 18万4,700円 18万3,400円
高校卒 16万8,900円 16万4,600円

2-1.初任給が高い産業ランキング

大卒初任給の高い産業ランキングを見てみましょう。

厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況から、産業別のデータをご紹介します。

業種
学術研究、専門・技術サービス業 22万7,200円
情報通信業 21万8,100円
建設業 21万6,700円
卸売・小売業 21万1,000円
教育・学習支援業 20万9,400円
金融・保険業 20万7,300円
医療・福祉 20万6,900円
製造業 20万6,600円
サービス業(他に分類されないもの) 20万5,300円
運輸・郵便業 20万1,500円
宿泊・飲食サービス業 20万800円

※ただし、初任給が高いからといってそれを真に受けてしまうのは危険。なぜなら一部の企業では初任給を引き上げボーナスの額面を下げるなどの措置も講じているため

3.国家公務員の初任給【職種・学歴別】

国会公務員

公務員は、大きく国家公務員と地方公務員に分けられます。

また、総合職や一般職という区分があったり、職種についても専門職や技術職、福祉職、公安職など様々な種類があるので、公務員と一口に言っても仕事内容は多様です。

ここでは、国家公務員の給与を参考に、総合職と一般職の学歴別の初任給を紹介します。

まず総合職については、大卒程度が22万9,240円、院卒が26万1,280円となっています。

「大卒程度」となっているのは、公務員試験では応募要件を学歴ではなく試験の難易度や必要な能力の目安を示すことがあるためです

このような場合に「程度」という表現をしています。

大卒で就職を目指す人は「大卒程度」の初任給を参考にしましょう。

続いて一般職については、大卒程度が22万2,240円、高卒者が18万3,720円です。

同じ大卒程度であっても、総合職と一般職では7,000円の差があります。

4.初任給の捉え方

初任給についていくつかお話ししてきましたが、基本的に1つの目安として参考程度のものですから職業を決めることの大きな要因にはなってはいけません。

例えば相場に比べて初任給が高い場合も次のように考えることができます。

初任給が高い理由は大きく2つです。

  1. 高給を払う価値のある人間を求めているため
  2. 求人能力(知名度や信頼度が低い企業)を補うため
    ※優秀な学生を確保するために、早い時期から目星をつけた学生に高い初任給を提示し、後から安いボーナスで帳尻を合わせるような例があります。

ということで、大前提として「楽に高収入になることはできない」と思っておく方が賢いです。

初任給をみたとき「なぜこのくらいの額なのか」を考えて企業の状況を想像してみるくらいの思考の余裕があるといいです

このようなスタンスでいることが、就活や今後のキャリア形成において役に立ちます。

編集部 橋本

4-1.業種別の平均年収ランキング

最後に、国税庁のデータを元に業種別の平均年収のランキングもあげておきます。

平均給与プラス平均賞与も加味した金額になっているので、ぜひ参考にしてください。

ちなみに、全体の平均は平均給料377万円+平均賞与91万円の467万円です。

業種 金額
化学工業 568万円
金融保険・不動産業 558万円
運輸通信・公益事業 551万円
金属機械工業 545万円
建設業 493万円
その他の製造業 448万円
サービス業 431万円
卸小売業 408万円
繊維工業 353万円
農林水産・鉱業 298万円

5.初任給の平均額は21万200円!就職先の業界の動向をチェックして将来性を考えよう

令和元年の大卒初任給の平均は21万200円でした。

産業別だと学術研究、専門・技術サービス業、情報通信産業、卸売・小売業が平均よりも高く、運輸・郵便業や宿泊・飲食サービス業が大きく下回りました。

将来的に安定した収入や昇給を望むのであれば、就職先の業界の動向をチェックし、将来性についても考えておくといいでしょう。

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